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アルバム『イミュニティ』(ジョン・ホプキンス)

Immunity / Jon Hopkins [DOMINO Records, 2013]

 昨年(2013年)リリースされたクラブ/エレクトロ系の名盤。

 Tr.2の"Open Eye Signal"を一聴にして全身が痺れ、昨年はこの曲ばかりずうーっと聴いていたのですが、暫くぶりにアルバム全編を通して聴いてみると素晴らしいアルバムではないですか!!
 手持ちの曲がiPhoneに入り切らないため好きな曲だけを選んで入れることになってしまい、結果的にアルバム単位ではなく曲単位で聴くことが多いこの頃、一発で気に入った曲ばかり繰り返し聴くことになり、聴き込んだ結果好きになるという機会が減ってしまっているのは良くないですね。

 Jon Hopkinsは元々ボーダレスなエレクトロ・ミュージシャンですが、このアルバムはクラブ寄り。テクノやダブステ、IDM的な要素も多く入っているけど、本質はエレクトロニカの気持ち良さだと思う。肉体に作用して踊らされるというより、無機質なノイズ系の音の絡み合いから生じる有機的なリズムが、脳と脊髄に直接響くこの快感具合は正しくエレクトロニカ。私の勝手な定義だけどさ。
 アルバム後半では正真正銘エレクトロニカな曲や非常に美しいアンビエント色の入った曲も聴けます。いずれも才能の塊のような曲ばかりで、恐れ入りましたと頭を下げたくなる。アルバムの最後に置かれた表題曲の美しさときたらもう、ライブの最終曲なんかにされたら泣いちゃうな。
 ちなみに、アンビエントなニュアンスが混ざっているのは只の気まぐれなんかではないです。なんせ、元々ピアニストであり、かつブライアン・イーノに認めらて出世されたお方なのですから。美しいピアノ曲も書けてクラブ・ミュージックにも滅法強いって意味ではChilly Gonzalesに並ぶ才人だと思う。
[ Immunity / Jon Hopkins ]





 Tr.2の"Open Eye Signal"は、改めて書くことになるけど本当に素晴らしい曲。個人的な好みで言うと、エレクトロミュージックの中ではAphex Twinの"Windowlicker"、Fennez"Shiseido"、Surkin"Next of Kin"(これは今聴くと少し古臭いけど)に並ぶ最高峰の曲です。

[ Tr2. Open Eye Signal ]

 今年のTaicoClub'14にJon Hopkins出演決定ですってね!他にも、James Holden、Tim Hecker、Panda Bear、高橋幸宏と超豪華な仲間たち、石野卓球…今年も何て楽しそうなラインナップなんだ…。行きたいけど車無し金無しの子連れ遠征は厳しい~。
TaicoClub'14オフィシャルサイト

 Jon Hopkinsは、シアーシャ・ローナンが主演する『How I Live Now』という映画のサントラを担当したようですが、日本公開は未定のようです。
↓映画『How I Live Now』のトレーラー
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